ブログ

BLOG

公開: 更新:
SEO対策事例

【被リンク調査】リスクのある悪質な被リンクを12種類に分類して解説

長い期間サイトを運営していると、様々なタイプのサイトから被リンク(バックリンク)を受けることになります。
被リンク数が多い程、検索エンジンからの評価が上がると思ってはいないでしょうか。
全てが良い被リンクというわけではなく、中には悪質な被リンクも含まれていることがあります。

近年、Google検索エンジンのアップデートにより被リンクがサイトに与える効果は相対的に下がり、逆に不自然な被リンクはGoogleのペナルティ対象になる傾向があります。
その影響か被リンクの効果を軽視しがちで、コンテンツの改善に力を入れるSEO施策が目立ちます。

SEO対策の一環として、コンテンツの改善に力を入れることはサイトの評価をあげる上で間違いではありません。
しかし、被リンクは現在でもGoogle検索エンジンの評価対象となっています。
Google公式HPには「Google が掲げる 10 の事実」というページが存在し、その中でも以下のように記述しています。

Google 検索が機能するのは、どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としているからです。

引用元:Google について | Google – Google

Googleは被リンクを無視していないのです。
悪質な被リンクを見極めて、正しく否認することができれば、検索エンジンからの評価を最適化することができます。
本記事では弊社で被リンクの調査を行った時に発見した、サイトに悪影響を与える可能性がある被リンクについて解説します。

悪影響を与える可能性のある被リンク一覧

被リンクの調査は沢山のサイトを見ることになるので、どのようなサイトからの被リンクを否認するか正確に判断する基準を設ける必要があります。
曖昧な基準や感覚で判断してしまうと、本来価値のある被リンクまで否認してしまい、サイトの評価を落としかねません。
さらには被リンクの調査に掛けた時間が無駄になってしまいます。
否認する基準がブレないように、否認すべき被リンクのパターンをまとめました。

※掲載している画像は、一部モザイクやテキスト等で加工されています。
あくまで具体性を持たせる目的で画像を利用しており、利用したサイト全てが否認するべきサイトではありませんのでご注意ください。

【1】リンク集系サイトからの被リンク

サイト名やURL、画像バナーからのリンクが羅列されているだけのコンテンツ力に乏しいリンク集サイトは否認を推奨します。
かつては被リンクが検索結果の順位に大きな影響を与えていた時代があり、リンク集サイトが大量に存在していました。
検索エンジンにペンギンアップデートが実装されて以降、リンク集サイトからの被リンクに効果はありません。

リンク集サイト

上記の画像は海外のリンク集サイトから抜粋しました。
リンク集サイトを作って被リンクを増やしたり有料リンクやディレクトリ登録するような行為は、Googleから不自然な被リンクだと認識されています。
リンク集サイトからの被リンクは検索結果の順位操作だと認識される可能性が高いので、見つけた場合は速やかに否認しましょう。

また、リンク集サイトに似た、相互リンクを目的としたサイトも存在します。
過剰なリンク交換や相互リンクを促すページの作成はGoogleのガイドラインに違反しており、検索結果の順位に悪影響を及ぼす可能性があります。

検索結果においてサイトのランキングに悪影響を与える可能性のあるリンク プログラムには、次のようなものがあります。
・過剰なリンク交換、または相互リンクのみを目的としてパートナー ページを作成すること。

引用元:リンク プログラム – Search Console ヘルプ

サイトによってはリンク集ページをあえて設けるパターンもあり、便利なサイトや関連性の高いサイトを紹介していることがあります。
このように被リンクを張っているページ自体がメインコンテンツではないサイトの場合は否認する必要はありません。
あくまでもリンク集サイトから張られている低品質な被リンクを否認することが大切です。
リンク集ページだからと言って即否認という判断をしないように注意しましょう。

【2】アダルト系サイトからの被リンク

成人向けの画像や広告等が表示されるサイトは否認対象とされがちですが、アダルトサイト=悪質なサイトというわけではありません
アダルトサイトからの被リンクに関しては、Googleのジョン・ミューラー氏からも回答されています。

質問者:
違反行為をしているわけではないがアダルトグッズを販売しているサイトがある。アダルトサイトからのリンクは否認するべき?

ジョン・ミューラー氏:
アダルトサイトが全てスパムに当たるわけではないし、そのリンクも全てが問題になるわけではない。

※筆者による意訳

アダルトサイトからの被リンクに対してあまり良い印象はもちませんが、そのサイトがスパム行為等をしていなければ普通のサイトと同等の扱いになると考えていいでしょう。
被リンクを張っているアダルトサイトが低品質なサイトでなければ、Googleの検索エンジンからはプラス評価を受けるということです。

また、サイト内にアダルトコンテンツが含まれていないのにアダルトサイトから被リンクが張られているのを心配する人もいます。
関連性の無いサイトからの被リンクは効果が無いと言われていますが、否認までする必要はありません。
あくまでも関連性の高いサイトからの被リンクが効果的というだけで、関連性の薄いサイトからの被リンクというだけで評価を下げるわけではありません。

しかし、中には詐欺行為を目的とした悪質なアダルトサイトが潜んでいることも十分考えられます。

悪質なアダルトサイト

上記の画像は悪質な詐欺行為が行われていると警告されているアダルトサイトから抜粋しました。
再生プレイヤーをクリックするといきなり登録完了画面に飛ばされて、不正に高額な入会金を請求されます。

登録完了画面

悪質なアダルトサイトと気づかずに被リンクを放置していると、サイトの評価を下げてしまう恐れがあります。
外部サイトへの移動や目立つ位置の画像等、意図的にクリックを促すような作りをしているサイトには注意しましょう。

被リンク元のサイトが高品質なサイトだと判断した場合はそのままにして、悪質サイトかどうか疑わしい場合は否認しましょう。
悪質なアダルトサイトからの被リンクを放置してしまうリスクがあるので、否認基準は厳しくした方が無難でしょう。

【3】自動生成されたコンテンツを含むサイトからの被リンク

自動生成されたコンテンツとは、プログラム等によって自動的に作られたページ等のことを指します。
Googleはプログラムを用いることによって生成した自動生成コンテンツを認識することができます。
悪質な自動生成コンテンツのあるサイトはユーザーにとって価値が無いと判断し、Google手動ペナルティの対象にしています。

自動生成されたコンテンツの中でもワードサラダは特に有名で、過去に検索結果の順位上昇を目的として大量に生み出された経歴があります。
ワードサラダとは、文法とキーワードをランダムに組み合わせることで生まれた、意味が破綻している文章のことです。

ワードサラダ

一見すると正しい文法の文章が大量に記載され、充実したコンテンツのようですが、読んでみると全く内容を理解することができません。
つまり、ワードサラダはユーザーに対して何の情報も与えないコンテンツだということです。
また、文法すら適当でキーワードだけを詰め込んだワードサラダもあるので同じく否認しましょう。

サイトの検索結果の順位を上げようとしている人の中には、「被リンク数を増やすことによって順位が上がる」という勘違いをしている人がいます。
大切なのは関連性が高いサイトやコンテンツが充実しているサイト等から自然な被リンクが張られることです。
無価値なコンテンツのページからの被リンクを増やすだけでは意味がありません。
自動生成ツール等を利用してコンテンツを作成し、サイトを作り上げ、そこから被リンクを獲得しても効果はなく、悪影響を及ぼすということを覚えておきましょう。

【4】コンテンツの内容が薄いサイトからの被リンク

インデックスされているページが少なく、コンテンツの内容が薄い、または全くないサイトからの被リンクは否認を推奨します。
少し前までの検索エンジンでは、コンテンツファームと呼ばれる様なコンテンツの質よりも量に重点を置いたサイトが上位表示される傾向がありました。
しかし、パンダアップデートの実施により、ユーザーに対して無価値なコンテンツしか用意できないサイトは検索結果の上位表示から排除されるようになりました。
サイトの運営歴が長い程、被リンク数も増えるので、コンテンツの薄いサイトからの被リンクが張られる可能性も増えることになります。

弊社で被リンク調査を行った時は、以下の様なサイトはコンテンツが薄いと判断しました。

他サイトの内容を引用しただけのサイト

他サイトの内容を引用しただけのサイト

上記の画像はニュースまとめサイトから抜粋しました。
他サイトの文章を引用しただけのコンテンツになっており、「続きを読む」をクリックしても他サイトへ飛んでしまいます。
他サイトに載っている情報を記載しているだけのコンテンツはユーザーに対して価値がありません。
文章の一部を引用した後に追加の情報や個人の意見を述べる等の付加価値が足されていない場合は、コンテンツが薄いと判断して問題ありません。

コンテンツがほとんどないサイト

コンテンツがほとんどないサイト

文章量が少ない、または全くない明らかにコンテンツが不足しているサイトです。
ぱっと見ただけでもユーザーが得られる情報がなにも無いサイトは否認しても問題ありません。

また、ディレクトリ階層が深いページから被リンクが張られているサイトも注意が必要です。
そのサイトを「site:ドメイン」で検索した時にインデックス数が極端に少ない場合、意図的に被リンクを張っている可能性が高いです。

過去にGoogleは内容が薄いコンテンツに対して大規模な手動ペナルティを与えた経歴があります。
SearchConsaleヘルプには質の低いコンテンツとして以下のものが挙げられています。

・自動生成されたコンテンツ
・内容の薄いアフィリエイト ページ
・他のソースからのコンテンツ(例: 無断複製されたコンテンツ、低品質のゲストブログ記事)
・誘導ページ

引用元:[手動による対策] レポート – Search Console ヘルプ

コンテンツの薄いサイトからの被リンクを放置していると自身のサイトに悪影響を与える可能性があるので注意しましょう。

広告が過剰に掲載されているサイト

広告が過剰に掲載されているサイト

上記の画像は海外サイトから抜粋しました。
広告ばかりが掲載されており、ユーザーの役に立つ情報が一切掲載されていません。
ユーザーのほとんどは広告ばかりのサイトを嫌悪する傾向があるので、ユーザーに対して優しくないサイトだと言えます。

Googleは過去にページのレイアウトに関するアルゴリズムの改良を実施しています。
サイトのファーストビューで広告が多い場合やメインコンテンツが見えない場合に、サイトの評価が下がるというものです。
少しでも広告が邪魔で利便性が低いと感じた場合は否認して問題ありません。

【5】存在しないページやサイトからの被リンク

存在しないページ

被リンク元のURLを確認してみると既に存在しないページだったということがあります。
削除済み等で存在しないページや404エラーを返しているページからの被リンク自体は検索結果の順位に影響を与えるものではありません。

しかし、エラーページ元のサイト自体が低品質だった場合は低評価に繋がる可能性があります。
例えば、前述したようなコンテンツの薄いサイトや広告ばかりが表示しているサイト等のユーザーの助けにならないサイトは低評価に繋がります。
存在しないページ元サイトが低品質だった場合は否認を推奨します。

また、サイト自体が見つからない場合も同様に否認対象に含めて問題ありません。

このサイトにアクセスできません

SearchConsole等のツールで被リンクを確認して見ると、存在しないページやサイトからの被リンクが残っていることがあります。
被リンク元のページやサイトが削除されていた場合は、SearchConsoleのリンクレポートから削除されますが、削除されるまでにかかる時間は異なります。
存在しないページやサイトが復活して悪質なページやサイトに生まれ変わることも十分考えられるので否認することをおすすめします。

【6】警告が表示されるサイトからの被リンク

サイトを開いた時にセキュリティソフトが反応する場合は、危険なコンテンツを含んでいるサイトの可能性が高いでしょう。
個人情報を盗まれるフィッシング詐欺サイトに繋がったり、ウイルスが仕組まれているサイトに繋がることも考えられます。
警告が表示されるサイトからの被リンクを残していると低評価に繋がる恐れがあるのですぐに否認しましょう。

被リンクの調査を行った時に見かけた警告は以下のパターンがありました。

「この接続ではプライバシーが保護されません」という警告

この接続ではプライバシーが保護されません

「この接続ではプライバシーが保護されません」という警告は、安全性が確保されていないサイトにアクセスする時に表示されることがあります。
アクセスする端末側に原因があるケースもありますが、サイト側がセキュリティ証明書の有効期限切れを起こしているケースもあります。
セキュリティ証明書が更新されていないサイトは外部から改竄される可能性もあるので、被リンクを放置するのは危険です。
また、警告の表記にある通り、単純に個人情報を盗まれるような悪質なサイトの可能性もあるので否認を推奨します。

GoogleのChromeによる警告

偽のサイトにアクセスしようとしています

「偽のサイトにアクセスしようとしています」というエラーはGoogleのブラウザ「Chrome」に備わっている機能で、危険なサイトにアクセスしそうなユーザーに対して警告を表示してくれます。
この機能によりフィッシング詐欺サイト等の可能性が高いサイトにアクセスしようとするユーザーを守ってくれています。
個人情報を盗まれたり外部から改竄されてしまう恐れがあるサイトなので、リスクを回避する為にも否認を推奨します。

セキュリティソフトによる警告

セキュリティソフトによる警告

パソコンにセキュリティソフトを入れている場合、危険なコンテンツを含む可能性があるサイトにアクセスしそうなユーザーに対して警告を表示してくれます。
フィッシング詐欺サイトやプライバシーエラーが表示されるサイト、ウイルスを検知した場合にも警告を表示してくれます。

セキュリティソフトの精度によっては同じサイトを見ても警告を出さないことがあります。
悪質なサイトの発見率を高めることにも繋がるので、セキュリティソフトは妥協せずに選ぶ必要があります。
MRG Effitas 」というサイトに各セキュリティソフトを評価したグラフが掲載されているので比較してみることをおすすめします。

また、セキュリティソフトの公式サイトには警告が出るウイルスの一覧が掲載されています。
話題になったウイルスや有名なウイルスに対応を行っているかどうかを調べて参考にしてみましょう。

ユーザーに対して有害なサイトは当然Googleからも悪質なサイトと認識されています。
警告が表示されるサイトからの被リンクに効果はありませんので否認して問題ありません。

【7】フィッシング詐欺サイトからの被リンク

被リンクを張っているサイトの中には稀にフィッシング詐欺サイトが紛れていることがあります。
フィッシング詐欺とはユーザーの個人情報を盗むために行われる詐欺行為を指します。

普段からインターネットを利用していると以下の様なページに転送されたことがある人もいるはずです。

フィッシング詐欺サイト

ぱっと見た感じでは、アンケートに答えるとiPhoneの新型機種が当たるように見えます。
しかし、指示通りに進めると個人情報の入力を求めてくる詐欺サイトやウイルスがインストールされるサイトへ誘導されます。

上記のフィッシング詐欺は「Apple」や「iPhone」等とは関連性が全くないサイトからでも転送されるので、すぐに詐欺サイトだと気づくことができます。
また、時期によってiPhoneの型番を変えているだけのスパムサイトなので、一度知ってしまえば引っかかることはないでしょう。

今回はChromeで閲覧した時に見つけたフィッシング詐欺サイトですが、FirefoxやSafari等のブラウザでも同じようなことがあります。
フィッシング詐欺サイトに利用されているドメインの文字列はブラウザやサービスとは関連性がないことが多いので注視してみましょう。
無暗にクリックしたり個人情報を入力しなければ実害はほとんど無いので、フィッシング詐欺サイトを見つけた場合は速やかに否認しましょう。

フィッシング詐欺等のスパム行為は当然Googleの手動ペナルティ対象になります。

・フィッシングや、ウィルス、トロイの木馬、その他のマルウェアのインストールといった悪意のある動作を伴うページの作成

引用元:ウェブマスター向けガイドライン – Search Console ヘルプ

Googleのガイドラインにはユーザーを騙す悪質なサイトや低品質なサイトの基準が記載されているので、一度しっかりと目を通すと良いでしょう。
放置すると「Google手動ペナルティを受けているサイトから被リンクが張られている」という可能性があるので気を付けましょう。

【8】投稿機能を利用した被リンク

サイトの運営者が張った被リンクではなく、外部のユーザーによって張られた被リンクは否認を推奨します。
外部のユーザーによって全く関連性の無いサイトから被リンクが張られる可能性があるのです。
よく見かけるのがブログやまとめサイトにあるコメント機能を利用した被リンクです。

コメントスパム

上記の画像は豪邸について書かれている海外ブログから抜粋しました。
しかし、有名人のブログではないのに相当な量のコメントが投稿されていたり、ブログとは無関係なサイトへの被リンクがほとんどです。
コメントスパムと呼ばれる行為に該当し、ほとんど効果が無く、内容によっては作為的な被リンクと認識され、低評価に繋がるので否認しましょう。

また、スレッド系サイトや掲示板サイトの書き込みによる被リンクも否認候補に追加した方が良いでしょう。

掲示板サイトの書き込み

こちらもコメント機能と同様に関連性のないサイトからの被リンクが張られる可能性があります。
誹謗中傷と共に被リンクを張ることで被リンク先の評判を落とす逆SEOになる恐れもあります。
書き込みの内容がスレッドと関連性があるかどうか、逆SEO目的の作為的な被リンクかどうかをしっかりと確認しましょう。

【9】過剰にSEOを意識して張られている被リンク

アンカーテキストを見ていると明らかにSEOを意識していることがわかる被リンクを見かけます。
SEOを意識し過ぎたせいでかえってユーザーに対して優しくない被リンクになっていることがあります。
よく見かけるのがキーワードを詰め込み過ぎた被リンクが張られているサイトです。

長すぎて不自然なアンカーテキスト

キーワードを詰め込み過ぎてしまうとアンカーテキストが不自然になってしまう恐れがあり、ユーザーの利便性を低下させてしまいます。
不自然な文章が書かれているサイトをユーザーや検索エンジンは評価しませんので否認を推奨します。

また、1ページ内から大量の被リンクを張っていたり、同じアンカーテキストで同じ飛び先の被リンクを大量に張っているページやサイトも存在します。
サイトを運営する上で、明らかに不自然なことですし、検索結果の順位操作を意図的に行っていると捉えることもできます。
悪質なSEO業者が作ったサテライトサイトでよく見かける手法なので、少しでも不自然な被リンクを張っているサイトを見かけた場合は注意しましょう。

現在ではあまり見かけませんが、フッターやサイドバー等のサイトのほとんどのページに表示される部分に被リンクが張られているサイトにも注意が必要です。
被リンクの効果が強かった時代によく利用された方法ですが、現在では検索結果の順位の低下に繋がります。

【10】大量のコピーサイトからの被リンク

コピーサイトとは見た目や内容がほとんど全く同じサイトのことを指します。
無料のブログサービスを利用してテンプレートを変えただけのブログが量産され、そこから被リンクが張られていることがあります。
もちろんブログだけでなくドメインを変えただけで見た目が全く同じサイトから被リンクが張られている場合もあります。
コピー元のコンテンツは様々で、被リンク先とは全く関係のないジャンルであったり、被リンク先のコンテンツをコピーしている場合もあります。

弊社で調査した被リンクの中には、リンクページのコピーサイトから大量に被リンクが送られているパターンがありました。

コピーサイト

上記の画像は、URLのドメイン以外は全て同じ内容になっており、意図的に作られたコピーサイトでした。
このサイトに関しては、他にも30件ほどの別URLにもかからわず、コンテンツが同じで被リンクが設置されていました。

大量のコピーサイトからの被リンクは低品質なだけでなく、検索結果の順位の操作だと認識されてしまいGoogle手動ペナルティの対象となります。
100ドメイン以上のコピーサイトから被リンクが張られていることもあるので、見かけた場合はまとめて否認しましょう。
また、全く違うURLでも、数秒後にリダイレクトされて同じURLに飛び、URLが複数あることを隠している悪質なサイトもあるので注意が必要です。

コピーサイトからの被リンクを見かけた場合、外部から逆SEO(ネガティブSEO)攻撃を受けている可能性が高いと思われます。
コピーサイト以外の方法で低品質な被リンクが張られていることも十分に考えられるので、被リンクの調査を行うことをおすすめします。

【11】Googleからペナルティを受けているサイトからの被リンク

ペナルティを受けているサイトは、Googleの検索エンジンからウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)に違反していると判断され、低評価を受けています。
ペナルティを受けているサイトからの被リンクを放置していると関連性があると認識され、同じく低評価につながる恐れがあるので速やかに否認しましょう。

Googleからのペナルティには、一般的に「手動ペナルティ」と「自動ペナルティ」と呼ばれるものがあります。
現状、手動ペナルティを受けているサイトは運営者でない限り正確に調べる方法がありません。
何らかの方法で手動ペナルティを受けていると認識することができたサイトからの被リンクは否認しましょう。

自動ペナルティを受けていると思われるサイトを判断する方法は存在します。
検索演算子の「site:ドメイン名」で被リンク元のサイトを調べることで、検索エンジンにインデックスされているかどうかを調べることができます。

「site:ドメイン名」による検索結果

自動ペナルティを受けていた場合、検索結果の順位が低下したり、インデックスが削除されます。
インデックス数がサイト内を巡回して確認できるページ数(noindexタグを使用していないページ)よりも極端に少ない場合は自動ペナルティを受けていると判断できます。

しかし、作られたばかりの新規サイトや新規ページの場合は、すぐにインデックスされていないこともあります。
1週間~2週間程度、様子を見て、それでもインデックスされず、数が変わらない場合は自動ペナルティを受けていると判断して良いでしょう。

【12】意図的に隠された被リンク

意図的にユーザーに見えないところに張られた被リンクのことを隠しリンクと呼びます。
ゲーム目的や遊び心で隠しリンクを作ってしまうケースもありますが、過去に検索結果の順位操作に利用されていたことから、Googleのウェブマスター向けガイドライン違反とみなされます。
被リンク元のサイトが隠しリンクを意図せずに使用していたとしても否認を推奨します。

隠しリンク

隠しリンクによく利用される方法としては以下のものが挙げられます。

  • 「font color」を背景と同じ色の値に指定して背景色と同化させる
  • 「font size」を0に指定してユーザーに見えない被リンクを作る
  • 「・」「。」や「-」「.」等の文章内で使用される小さい文字にのみ別のURLを指定する
  • 「text-indent」に規格外な数値を指定してブラウザの外側に被リンクを表示させる
  • 「display:none」でブラウザ上のみ非表示に設定する
  • 「overflow」や「visibility」を指定して被リンクを非表示にする
  • 「position」や「z-index」を指定して画像の裏側に被リンクを隠す
  • 1px × 1pxの様な小さい画像に被リンクを張る

簡単に隠しリンクを見つける方法としては、Windowsなら「Ctrl + A」、Macなら「Command + A」で全選択しましょう。
画面が反転状態になるので、背景に隠れている被リンクを発見することができます。

目視で見つけられない場合は、ソースを表示してから「Ctrl + F」(Command + F)で上記のタグが使用されていないか調べましょう。
ツール等で被リンクのアンカーテキストがわかっている場合はそちらを検索することで発見することができます。
被リンクのアンカーテキストは「Ahrefs 」等のツールを利用することで調べることができます。

隠しリンクは様々な方法で張ることができるので、ユーザーが隠しリンクを発見することは非常に困難です。
しかし、全てのサイトに隠しリンクがあると疑ってしまうと調査の時間がいくらあっても足りません。
アンカーテキストが被リンク元サイトで見つけられない場合に隠しリンクがあるかどうか調べてみましょう。

悪質だと判断しきれない被リンクは否認するべき?

否認するべき被リンクのパターンを挙げてきましたが、実際に否認するかどうかを判断するのは自分自身です。
人によっては今回ご紹介したパターンの中に否認対象では無いと考えられる被リンクが含まれているかもしれません。
確実に悪質な被リンクと判断するには知識と経験が必要になります。

結論としては、疑わしいサイトからの被リンクは否認した方がいいと考えています。
理由は、ユーザー目線で疑わしいと感じる不自然なサイトからの被リンクに大きな効果があるとは考えにくいからです。

サイトを見た時に怪しいと感じたユーザーのほとんどは、そのサイトを利用せずに離脱するはずです。
すぐに離脱されてしまうサイトということはユーザーから評価されていないサイトだと考えることができます。
ユーザーから評価されないサイトというのは、当然Googleの検索エンジンから見ても評価されないサイトということになります。
否認するべきかどうかを少しでも迷ってしまうサイトを見かけた場合は、悩まずに否認してしまって良いでしょう。

まとめ

以上、Googleの検索エンジンから低評価を受けそうな被リンクの特徴を解説しました。

被リンクの否認を行うことによって必ずしも検索結果の順位が変動するわけではありません。
否認はあくまでも悪質なサイトや低品質なサイトから自分の運営するサイトを守る手段の一つです。
正常なサイト運営を行いたいと考えているなら一度被リンクの調査をしたほうが良いでしょう。

関連記事